【2020年型WRカー ディテールチェック】フォード・フィエスタWRC編 – ページ 2 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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【2020年型WRカー ディテールチェック】フォード・フィエスタWRC編

©Naoki Kobayashi

2020年のWRC開幕戦ラリーモンテカルロに姿を現した各ワークスチームのマシンをチェックするシリーズ。第3回目はフォード・フィエスタWRC。

まずは外装からディテールをチェックしていく。

外装

Naoki Kobayashi

大きく開けられたフロントのグリルはカーボンのカバーで区切られている。Fiestaのロゴ上部はエンジン吸気用ダクト、ロゴ下部はインタークーラーへとつながるほか、ロゴ左右にも冷却用の穴が設けられている。バンパー下部にはラジエターなどが設置されており、その両脇はフロントブレーキ冷却用の開口部だ。カナードは左右2枚ずつ装着されるが、上側はそのままフロントフェンダーへとつながっている。

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大きく張り出したリヤフェンダーの造形が目を引くフィエスタWRC。3車のなかでは最も全長が長く、ホイールベースが短い。つまりオーバーハングが長いことになるが、その分、空力を活用できるスペースが大きいとも言いかえられそうだ。ヤリスWRC、i20クーペWRCと比べてミラーの位置はドアの真ん中付近まで下げられている。

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ヤリスWRCにも負けず劣らず迫力のあるリヤビュー。2018年第8戦のフィンランドで初登場したリヤフェンダーは後端に向けて絞られ、上面後部が開放されていることも特徴のひとつ。

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ボンネット上に設けられたエアの排出口は左右のフェンダー側に寄せられており、熱気をボディサイドに流そうという意図が見える。開口部前面のエッジが立てられているのは内部のエアを引き抜きやすくするため。ボンネットピンはフィエスタWRCのみ埋め込み式でないタイプを使用している。

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フェンダー内側の後ろ半分はわずかに丸められており、ホイールハウス内のエアの引き抜きに貢献する。フェンダー後端はルーバーのついたタイプもあるが、モンテカルロ仕様では上端のごく一部を除いて塞がれており、ルーバーはなし。

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室内にエアを導くルーフベンチレーターは車体後方に向かって狭まる形状になっている。エサペッカ・ラッピとテーム・スニネンのマシンにはフィンランド国旗が、ガス・グリーンスミスのマシンにはイギリスの国旗が描かれる。

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2017年当初からウイングレットをもつタイプのリヤウイングを採用しているフィエスタWRC。上段のエレメントには比較的大きなサイズのガーニーフラップを装着するが、下段はスムーズな形状をしている。もともとのフィエスタのルーフラインがヤリスやi20クーペと比べ“後ろ下がり”になっているため、リヤウイングの効率がよい可能性も考えられる。

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ウイングレット下面は車体後方に向けて大きくはね上げられ、ボディサイドを流れてきた気流を捉える狙いがあると思われる。メインのウイングにバーチカルスプリッターのような垂直フィンは装着されていない。

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フィエスタWRCだけがボディサイドにカナード形状のウイングをもつ。2枚の羽根の間にはリヤブレーキ冷却用の開口部が設けられている。

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リヤフェンダーのルーバーはいくつかのパターンで公認が取得されており、内部も見た目以上に複雑な形状となっている。

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ディフューザーは両端を除き計10枚のフィンが装着される。中央2枚は奥まった位置にあり、やや小振りなもの。フィンはいずれも車両後方に向かって広がる形状に湾曲している。

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ヒュンダイと同じくレーザーランプ製のユニットを装着するフィエスタWRCだが、カバーの形状は大きく異なるものとなっている。上下2段となっているのはi20クーペWRCと同じだが、フィエスタWRCの方は下段中央のランプは装着されない。

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